幸いな人

詩編1編1~6節 「山のあなたの空遠く『幸』住むと人のいふ」は、カール・ブッセの「山のあなた」(山田敏訳)の冒頭の句です。人は幸せを求めて生きています。その幸せはどこにあるのでしょうか。結局、生涯に亘り財産や名誉を求めても、必ずしも幸せを得られるとはかぎりません。聖書は「神に従う人の道を主は知ってい ...

信仰の人サムソン

士師記16章18~31節 デリラ (「誘惑する」「罠」などの意味) は、サムソンの関係した中で最も有名な女性です。ペリシテ人たちが彼女に望んだことは、サムソンを騙して力の秘密を聞きだすことでした。それゆえに、彼女は箴言7章に登場する「よその女」と同種の人物と言えましょう。サムソンは、デリラに自分の力 ...

怪力の人サムソン 

士師記15章9~20節 サムソンは、若い獅子を素手で引き裂いたり、300匹のジャッカルの尾と尾を結びつけ、そこに松明を結びつけ、ペリシテ人の畑に送り込み、麦畑やぶどう畑、オリーブの木を燃やしてしまったり、ガザの町の門の扉と門柱をつかんでかんぬきもろとも引き抜いたりして、イスラエルの指導者と言うよりも ...

太陽の輝きサムソン

士師記13章1~5節, 19~25節 子どもは、親を映す鏡と言われますが、子どもを見ればその子の親が分かります。子どもに笑顔や喜びがないのは、多くの場合、その子の両親に問題があるのです。サムソンの両親は、神への祈りと神の御言葉に聞き従う人でした。ですから、士師記13:24に記されているように「主はそ ...

 父の過ちと娘の死 

士師記11章29~40節 エフタは、ならず者と暮らすようになって世渡り上手な処世術を身に付けました。そして、自分が求めることは何でもしてくれるという考え方になりました。エフタは、戦地から無事に帰った時、自分の家の戸口から迎えに出て来る者を主のものとする (犠牲の献げ物とする) という誓いを立てました ...

神によって道は開かれる 

士師記11章1~11節 旧約の士師エフタは、不幸な一生を送った人です。彼は、父ギレアドと遊女の間に生まれ、嫡出の兄弟と折り合いが悪く、兄弟たちによって家から追放され、トブの地に逃れました。そこで、ならず者 (やくざ者) を配下に治めることになります。やがて、隣国アンモンがイスラエルに戦争を仕掛けて来 ...

人間の思いを越えて働く神 

創世記25章1~11節 旧約時代の終わり近くまで、死後の意義ある生の概念は、存在しなかったのです。従って、死はほとんど終わりそのものでした。死は、すべての人に訪れるのであって、それはアブラハムにも、私たちにもやってきました。その際、アブラハムのように「長寿を全うして息を引き取り、満ち足りて死ねるかど ...

アブラハムの僕の祈りと信仰 

創世記 24章1~27節 アブラハムの故郷に着いた彼の僕は、井戸のそばで神の憐れみを求めて祈りました。彼は、イサクの嫁さがしという重大問題に当たって、決して人間的な思いと人間の力だけで事を進めようとはせず、神の御心を求めて祈ったのです。そして、神の答えは、彼の願いをはるかに勝り、アブラハムの信じる神 ...

悲しむ人の声を聞かれる神

創世記21章9~21節 人生には喜びや楽しみもありますが、涙と嘆きを伴うことの方が多いと思います。それを内に秘めながら私たちの人生は営まれます。ところで、アブラハムの妻サラには息子イサクが与えられました。サラは、そのことでしばらく幸福感を味わっていましたが、今や17歳の少年となった女奴隷ハガルとアブ ...

神は人に笑いを与える

創世記21章1~8節 聖書は「主は、約束されたとおりサラを顧み、さきに語られたとおりサラのために行われたので、彼女は身ごもり、年老いたアブラハムとの間に男の子を産んだ。」(創世記21:1~2a) と語っています。この時、アブラハムは百歳、サラは90歳でした。サラについて言えば、子どもが与えられること ...