恐れから喜びへ

ルカによる福音書24章36~53節

 キリストの復活は、今から2000年前に起こった歴史的事実です。そのことが四人の福音書記者によって聖書の中に明確に記録され、イエス・キリストに出会い、生活を共にした弟子たちが自分たちの師匠、人類すべてのメシアである主イエスの復活を記録しているのがイースターの実際の話です。主イエス・キリストの復活を経て、多くの人々が「恐れから喜びへ」と人生が変化しました。ところで、なぜ私たちの内に恐れが起こるのでしょうか。その理由は、次の三つに要約されるでしょう。第一に、自分の思いや考えと違った考えに支配された時、第二に、思いも寄らない出来事に遭遇した時、第三に、死に直面した時です。聖書は、私たちが恐れない信仰を持つためには、自分の固定観念から解放され、主イエス・キリストと共に生き、死に勝利された復活の主に励まされ、生かされることを勧めます。もし、私たちが、復活の喜びもなく、狭い福音理解の中に留まっているならば、主イエスは、十字架につけられたままの状態と言えましょう。そこには、不安と恐れがあるだけです。しかし、実際に主イエス・キリストは、復活され、その後に聖霊を注ぎ、教会をキリストの生きた体としてくださるのです。

                        2019年4月21日 加山彰一