豊作と飢饉の夢

創世記41章1~36節

 ファラオの前でのヨセフの夢解きは、ファラオの二つの夢が同じ意味を持っていることを告げます。つまり、七年の豊作の後に七年の飢饉が起こることです。そこで、ヨセフはファラオに飢饉が訪れる前に豊作の時期に食糧を備蓄するように進言します。こうして、ヨセフは私たちにも豊作と飢饉の出来事を忘れてはならないように勧めています。この地球上には、飽食の国民と飢餓の国民が長く存在することを示唆しています。神がこの地球上のすべての人に対して十分なだけの食物を用意しておられるのに、なぜ飽食と飢餓が存在するのでしょうか。神は、世界的規模の飢餓の問題に関して、人間が学問と技術を駆使してその能力、造りだす力、知力を働かして克服すべきことを期待しておられます。世界の海は、不足する食料を補う豊かな供給能力を秘めています。しかし、貪欲な国の乱獲によって海洋資源は減少しています。食糧の宝庫としての海や土地が汚染され、破壊されているのは、実に嘆かわしいここと言わなくてはなりません。これすべて、人間の傲慢と貪欲によるものです。今こそ、私たちは知恵を駆使してこれらの事柄を克服しなければならないのです。

     2019年8月4日 加山彰一