喜びの人生

フィリピの信徒への手紙2章1~18節

フィリピの信徒への手紙は、使徒パウロの獄中書簡です。彼は、イエス・キリストを主とする信仰のゆえに捕らえられ、獄中にあってもなお、フィリピの教会の人たちを励ましたのです。キリストの福音は、共にあることを求めます。主にある兄弟姉妹と共に喜び、共に生き、共に神の恵みにあずかり、恵みを分かち合うこと。この歩みの中で強靱な信仰が与えられるのです。使徒パウロの大きな喜びは、彼の回心と深く関わっています。彼の喜びは、あの十字架上で自らの肉を裂かれ、血潮を流された主イエスの尊い犠牲によって救われたこと、それに、ダマスコ途上での復活の主との決定的な出会いがその基礎となり、キリストにある信仰の友との深い交わりによって増し加えられたのです。私たちもまた、イエス・キリストが私たちの罪のために十字架の上で犠牲となられたことを心に刻み込み、罪赦された喜びと復活の主の生命にあずかっている喜びを持ち続けましょう。私たちが主にある喜びに生きることは、それ自体で神の栄光を現していることと言えるのです。

         2019年6月16日 加山彰一