神の民として生きる

ルツ記1章7節後半~22節

ナオミは、モアブの野での経験から、主は良い事だけを造り出す方ではないことを学びました。豊かな土地に帰るに当たって、ナオミの手には何もなく、苦い思いで満たされていたのです。彼女は、故郷のベツレヘムに帰る途中で、二人の嫁にモアブに帰ることを勧めました。その一人のオルパは、ナオミとの別れを悲しみましたが直ちに帰郷しました。一方、ルツは「あなたの民はわたしの民、あなたの神はわたしの神」との信仰を言い表してナオミに従いました。さらに、ルツは「あなたの亡くなられるところでわたしも死に、そこに葬られたい」と語ります。この点においてルツの献身は完璧なものです。ルツの姿は、キリストに従う信仰者の模範を示しています。このルツの告白に対峙する形でナオミの神への不満が際立っています。ナオミは、忠実に従うルツを前にして自分の不遇な人生を嘆いています。私たちは、この二人の態度から神の民として生きるとはどういうことかを学ばされるのです。

2019年9月8日 加山彰一