キリストを宣べ伝える喜び

フィリピの信徒への手紙1章12~30節

パウロは、信仰のゆえに監禁されていました。この監禁で彼の福音宣教の働きが終わりを告げるどころか、自分自身と他者のために福音を前進させることになるのです。特に兵営全体に福音が知れ渡り、兵士たちが神を信じる者となりました。使徒パウロは、どのような状況においてもキリストを宣べ伝える喜びに生きていたのです。喜びの信仰生活を営む人は、神を信じて主イエス・キリストに従っている人であり、神による訓練を受け続ける人です。訓練を受けるということは、皆同じになるというのではなく、借りものではない個々人の信仰を持つためのものです。クリスチャンは、一人一人の個性と独自性を尊重しつつ、キリストにあって一つとされることを喜ぶのです。もう一つ、喜びの信仰生活を営む人は、イエス・キリストの十字架に示された神の愛に生きる人です。私たちは、互いに神の愛をもって愛し合うことによって主イエス・キリストが共にいてくださることを確認できます。こうして、キリスト者は、キリストを宣べ伝える喜びに生きることができるのです。

    2019年6月9日 加山彰一