ルツ記2章1~23節
モアブの女性ルツは、姑のナオミを離れないでベツレヘムへ行き、喜んでナオミと生活を共にすることを誓いました。さて、ナオミの亡夫エリメレクの親族にボアズという人がいました。ルツは、彼の畑で落ち穂を拾う仕事をしました。彼女は、夫を亡くした異邦の女性というだけで排斥される恐れがありました。しかし、周囲の人たちは、穏やかにルツを仲間として受け入れました。彼女は、朝早くから夕方まで勤勉に働きました。落ち穂拾いは、今日ではあまり見られませんが、当時のイスラエルにおいては、共同体の中の弱い人たちや貧しい人たち、それに他国人たちが日ごとの暮らしを立てられるように配慮したものです。神の民であるイスラエルは、身近な事柄において他者の世話をすることによって神の愛を具現していたのです。私たちは、「収穫後の落ち穂を拾い集めてはならない」(レビ記19:9b)という聖書の言葉を日常生活の中でどのようにして生かせるかを自問しつつ、神の愛の実践に励みましょう。
2019年9月15日 加山彰一