ヨハネによる福音書19章17~30節 ショートメッセージ
今週は受難週です。私たちの主イエス・キリストが十字架にかかられたご受難を覚えて過ごす時として、キリスト教会は長い間、この期間を祈りながら過ごして来ました。今、世界はまさに苦難の中にあります。新型コロナウイルスの感染が広がり、世界中の人々が不安と恐れ、困窮の中を生きています。そのような中で、唯一、私たちに希望を与えることができるのは、十字架ですべての苦しみと痛みを背負われた、私たちの主イエス・キリストです。
「彼の受けた懲らしめによって、わたしたちに平和が与えられ、彼の受けた傷によって、わたしたちはいやされた(イザヤ書53章5節後半)」
私たちが苦しむ時、イエス様がそばにいて下さいます。なぜなら、イエス様は、人間が知り得る限りのすべての痛みと苦しみを、十字架でお受けになったからです。イエス様は、十字架で息を引き取られる寸前、「成し遂げられた」と言われました。それは、すべての人間の痛み、苦しみ、傷、病、そして罪を背負い切ったということです。そしてそのことは、イエス様が死に勝利し、復活されたことによって証明されました。イエス様が背負っていない苦しみは、もはや存在していないということです。
この受難週の日々、十字架の苦しみによって私たちを罪と死から解放して下さったイエス様の受難の道を覚えて、歩んでゆきましょう。
2020.4.5 服部 絋司