創世記12章10~20節
ユダヤの格言に「幸福を追うと、満足から遠ざからなくてはならない。」というものがあります。人間は幸福でない限り満足しないということでしょうか。「幸福とは何か、それはどのような状態なのか、幸福をどのようにして計るのか。」と問われると人によって答えが違いますし、答えることができない場合もあります。アブラムは、ネゲブ地方を襲った厳しい飢饉から逃れるために、妻のサライを連れてエジプトに下りました。その時、彼は、自分が殺されて妻が奪われるのを恐れ、妻を妹と偽ることを考えました。アブラムの行動に人間の弱さが浮き彫りにされています。それは利己主義に陥る人間の弱さです。私たちも自分の身を守ろうとして真実を曲げるようなことはないでしょうか。このような私たちのためにキリストは十字架で死なれたのです。主イエス・キリストは、私たちに愛の手を差し伸べてくださり、日々新たに造り変えてくださいます。 2018年7月1日 加山彰一