創世記19章15~29節
ロトは、真実を愛する人間でした。彼の住んでいるソドムの町には悪がはびこり、邪悪に満ちていました。そこで、主はソドムの町を滅ぼそうとされました。主はロトとその家族を救うために、御使いたちを通して彼らに邪悪な町 (罪の町) を捨てて山の上に逃れるように勧めました。しかし、ロトは避難をためらっていました。主は、二人の客にロト一家の手を取らせて、強制的に避難させました。災害により命の危険が迫り、避難命令が出されたならば、直ちに非難することは言うまでもありません。主はロト一家がツォアルの町に着いた時、ソドムとゴモラの町は、硫黄の火によって滅びました。その時、ロトの妻は、後ろを振り返ったために塩の柱とされました。足元から次第に塩の柱へと変えられていく彼女は、凝り固まりつつ立ちすくみ、自分の欲望の空しさに震えていました。生きるか死ぬかという時に、滅び行くものに目をとめているのがロトの妻の姿です。私たちは、主の避難命令が下されたとき、ロトのようにためらったり言葉を濁したりせずに、直ちにその命令に従って命を得ましょう。
2018年7月22日 加山彰一